順送金型の工程を1工程削減するために、ハイトを下げた省スペースカムを特注設計。
スライドベース/アッパーはオイルレス仕様を採用。
タカノ標準規格のTMBシリーズ TMB-30-30-STを改造し、本体幅寸法を変えずにストロークを 40mm化した事例です。省スペースで40mmストロークを実現可能なカムの誕生です! 標準品の改造の為、納期・価格も抑えることができました。
◆アッパーをハンマータイプに変更! ◆ストリッパ―をつけて欲しい!
◆TCAシリーズを強制戻し機構付に! ◆材質を変更し強度向上を図りたい!
◆ノック穴位置を変更! ◆無給油仕様にして欲しい!
…などなど、様々なご要望にお応えした、多数の事例があります!お気軽にご相談ください。
一般的なカム型において一部分の無給油化が可能です。オイルスティックを使用する事により、ローコストに無給油化が出来ます。
曲げ型をカムで行う場合に、図のような部分が側方荷重によってかじりやすい場合があります。特に突き出し距離が長い場合はてこの原理により、局所的にかじりが発生しやすい構造となります。また、曲げパンチにヒール部を施せない場合も、カムに大きな負荷を発生させます。この部分を局所的にオイルスティックで潤滑することによってかじりつきを防止し、ピンポイントな無給油化でローコストに抑えられた設計事例です。
水平カムにアングルプレートとカムアッパー改良品(カムアッパー再製作品、もしくは角度補正プレートつき)をつけることで傾斜カムにした事例です。ただし、スライドホルダの斜面が水平を超える場合は適応不可とします。カム角30°⇒60°まで、カム角40°⇒50°まで、カム角45°⇒45°までとします。
バックプレートをはずす為、加工時の反動をカムアッパーが支える構造となりますから、上型への強度アップの設計が必要となります。上型での反動受けが不可能な場合は下型にバックアッププレートの設置が必要です。アッパーが長い場合は、回転トルクを生じ、取り付け部に大きな荷重が加わる可能性があり適応不可です。
下面の干渉、ホルダキャップへの干渉を注意してください。斜面が水平に近づくと干渉しやすい。ベース、アッパーの取り付けボトルのせん断、引張強度を再計算してください。
下の図は、EMCシリーズをベースにストロークを延長した設計事例です。カムアッパーを20mm厚くし、バックプレートを取り外して、バックアッププレートを下型へ直接止める構造にしています。ホルダはバックが20mm下がった分、引き戻しバネが短くなるので内蔵バネを交換します。もしも、アッパーが下へ接触する場合はスライドベースの下側をアッパーの分だけ抜き加工します。
バック面を基準にキャップホルダを削りこんで、前側にアッパーが降りてくる構造でも改良はできますが、ホルダが出過ぎてしまうようになり、スライド精度、剛性が低下する可能性があります。
また、ロングホルダ化するためにパンチプレートを厚くし、エクステンションにして突き出し距離を稼いでいます。この場合、座屈現象が発生しますので、ガイドやそれぞれの仕様に合わせた強度設計を綿密に行う必要があります。場合によっては35HRCくらいのブロックの構造にした方が剛性は上がりますが、コスト上の調整が問題になるとも思えます。
カムスライダーは上下の力を横方向に変えるためのユニット品です。カムスライダーを使用することによって上下に加工位置を合わせなくても、横方向から加工することが出来ます。これにより、上面、側面の穴加工を同時に加工するなど工程短縮が図れます。
カムスライダーは角度斜面を利用して横方向の力を発生させるユニットですが、力のつり合い上、プレス機でかけた力にロスが発生します。力のつり合いは平行四辺形を利用し、CADで作図するか、三角関数を使用することで推測できます。まずは、作用させるパンチ抜き圧等を計算してください。
カムスライダーの後方にキーなどのバックアップを設置すると強化することができます。