オイルポリマーは高粘度の潤滑油を吐出するポーラス状の含浸樹脂です。切削・研削加工も可能なため、オリジナルの潤滑性機能部品やルブリケータ機構を各種機器に設計することが容易となり、金型や各種機械機器摺動部の無給油化を実現し生産性向上を期待できます。
●ポーラスの吸収機能により潤滑油の再充填が可能
●薄い潤滑油被膜を維持するため潤滑油飛散対策が可能
●切削・研削加工ができるため形状に対する制約の少ない設計が可能
●ある程度の機械的強度を持つため機能性部品としても一部採用可能
●金型・各種機械機器の摺動部、スライド部、回転機構部、ネジ機構部などへの潤滑油供給
・各種金型
・一般産業機械/食品関連機器/他各種機械装置
・各種可動機器摺動部や治具
●プレス金型用パンチ側面への潤滑油供給
プレス金型によるアルミ板のピアス加工時、ストリッパプレートにプレートタイプを埋設しピアスパンチ側面に潤滑剤を供給することで凝着摩耗による刃先コーティング膜の剥離を抑制し、長寿命化を期待できます。
ストリッパプレートを彫り込みプレートタイプを埋設することで、オイルポリマーが潤滑油供給部材となり、ショット毎にパンチ側面部に潤滑油を供給します。パンチ側面に潤滑油があることで、アルミのピアス時に発生するアルミ粉の凝着を抑制し、凝着摩耗によるコーティング層の剥離を抑制するものと考えています。
仕様:プレートタイプ 油量重視タイプ PO-P-SW
標準部品を利用した潤滑油の供給方法の提案です。プレス金型では、パンチガイドブシュをオイルポリマーの設置筐体として利用することで、設計や加工、アッセンブリ時の手間や時間を短縮できる可能性もあります。プレス金型以外でも、標準部品やそれに追加工した部品を筐体として利用したオイルポリマーの採用が可能と考えています。
注:パンチ可動域でのオイルリングとの干渉に関し十分な対策が必要な場合があります。
ルブリケータを置くことが難しい機械内部の摺動部にハウジングしたオイルポリマーを置くことで潤滑油供給機構を作り出すことが可能です。加速度が大きく、油やグリースが飛散しやすい摺動箇所にオイルポリマーを採用することで、そのポーラスによる吸収・吐出機能により、摺動時に余分な油分のふき取りや延伸が行われ、常に潤滑剤被膜を摺動面に薄く形成することが可能となります。
◆ボールねじ潤滑機構
オイルリングの内径部を、実際のボールねじを型として成形することも可能です。上記事例同様、内径がネジ形状のオイルポリマーをハウジングすることで、各種ボールねじ部の潤滑が可能です。ボールねじ以外のネジでも同様の概念でのオイルポリマーの製作や摺動部への設置が可能です。回転機構やネジ機構のあるプラスチック金型や各種産業機器、食品関連機器等への採用も可能です。
形状や寸法、潤滑剤タイプなど、特殊仕様が必要な場合がありましたら都度ご相談ください。
オイルポリマーのサンプルを用意しています。資料請求フォームに必要事項を記載し送信願います。